歯のホワイトニングとは?

ホワイトニングのキホン

ホワイトニング治療のメリットや年齢に関する注意点の詳細

人の歯は徐々に汚れが蓄積し、遂には歯磨きでは除去できない頑固な汚れがこびり付くことがあります。

このような事態を解消する方法として広く知られているのが汚れの色素を分解するホワイトニング治療です。白くきれいに輝かせる効果が期待できますが、その一方で患者の健康状態や年齢によっては制限が生じるのも事実です。

ここでは安全に歯をきれいにする方法や年齢に関する注意点についてお伝えしていきます。

ホワイトニングの目的について

ホワイトニングは歯の汚れを取り除き、白くきれいな状態に改善させる治療です。虫歯や歯周病などの疾患を引き起こす歯石を除去するクリーニング治療もホワイトニングの一種ですが、一般的には汚れの色素を分解して漂白する治療をホワイトニングと称します。

ホワイトニングは普通の歯磨きでは除去できない、頑固な汚れを目立たなくさせるのが目的です。人の歯には飲食物や嗜好品の含有成分が付着し、そのすべてを歯磨きで完全に除去することはできません。わずかに付着した成分が口内の細菌によって分解され、その際に生じた色素が歯に付着します。

色素は歯の内部まで沁み込むため、こうなると歯磨きだけではきれいにならないのです。歯が汚れていると非常に見栄えが悪く、不潔な印象を与えてしまいます。また、汚れから不快な臭気が生じることもあるので、衛生管理の面から見ても汚れの放置は何のメリットもありません。

ホワイトニングは単に汚れの色素を分解するだけではなく、自分自身の印象が改善するきっかけになると言えるでしょう。

ホワイトニングを受けられない条件

歯の汚れを目立たなくさせるホワイトニングは専用の器具や薬剤を使って行うので、最初から汚れが付いていないような仕上がりを期待できます。しかし、すべての人がホワイトニング治療を受けられるわけではありません。

虫歯や歯周病などの疾患がある場合、その治療を終わらせる必要があります。傷口に薬剤が沁み込んで炎症や痛みに見舞われるおそれがあるためです。ひび割れや欠けなど歯が破損している人も同様なので、まずは歯を健やかな状態に保つ必要があります。

ホワイトニング治療は歯のエナメル質に薬剤を浸透させて汚れの色素を分解させる仕組みなので、金属やプラスチックなどの人工物には適していません。詰め物のある歯や入れ歯は専用の薬剤で洗浄することになります。妊娠中や授乳中の女性は体力が低下し、わずかな刺激でも体調不良に陥るおそれがあります。

そのため、ホワイトニング治療を受けると深刻な状態になる可能性が否定できません。歯科医院によっては治療を断ることもあるので、歯をきれいにするなら妊娠中や授乳中は避けるのが賢明でしょう。

年齢によるホワイトニング治療の制限

ホワイトニング治療は原則として何歳でも受けることができますが、多くの歯科医院では18歳以上、あるいはすべての歯が永久歯になってからと独自に制限を設けています。子供の歯である乳歯は成長に伴い、永久歯に生え変わるのでホワイトニング治療を施しても意味がありません。

また、成長期に該当する年齢で治療を受けると強い刺激によって歯並びに悪影響が生じる可能性があります。永久歯に変わった直後は歯の表面が柔らかいので薬剤の影響を受けやすくなっています。ホワイトニング治療が子供にどのような影響をもたらすのかは明確には分かっていませんが、トラブルを避けるために年齢制限が設けられているのです。

歯科医院でのホワイトニング治療で使う薬剤は短期間で効果が出る反面、刺激が強い欠点もあります。刺激の強さが子供に適さないとされている理由ですが、患者が自分で行うセルフホワイトニングはその限りではありません。

市販の薬剤は誰でも使用できるように作られているので年齢を気にせずに歯を白くすることができます。

その一方で効果が出るまで時間がかかることから、きれいな状態に仕上げるには根気強く続けなければいけません。

子供のホワイトニングは保護者の見守りが不可欠

成長期の子供でも歯の汚れを気にする人は少なくありません。お茶やコーヒーなどを好む人は歯が汚れやすい傾向があるので、見栄えが悪くなってしまうこともあります。歯磨きでは除去できない頑固な汚れを目立たなくさせるにはホワイトニング治療が効果的ですが、歯科医院では年齢を理由に治療を行わないことも珍しくありません。

子供の場合はセルフホワイトニングを行うことになりますが、対象の歯だけに薬剤を浸透させるのは難しいので注意が必要です。歯茎や舌に薬剤が付着し、炎症や痛みなどのトラブルに見舞われるおそれがあるので、子供のホワイトニングは保護者が行うのが安全と言えます。

薬剤の誤飲を避けるのも保護者の務めです。子供の歯をきれいにするにはホワイトニングだけではなく、毎日の口内ケアにも十分に気を配ることが重要です。歯を傷つけないように柔らかい歯ブラシで丁寧に磨く他、歯の成長を促す栄養が摂取できる食事メニューにすることを心がけます。

ホワイトニング治療に要する費用の詳細

汚れた歯を漂白するホワイトニング治療は審美治療に含まれます。保険の適用外なので治療費は患者が全額を負担しなければいけません。一方で同じ治療でも費用は歯科医院ごとに異なるので、金額で選ぶ方法もあります。金額の高さと治療の質は必ずしも比例するとは限らないので、相性がぴったりで信頼できる所を選ぶのが満足するための条件と言えるでしょう。

ホワイトニング治療の費用は歯の本数や使用する薬剤によって変わるので一概に言い切ることはできませんが、あごに生えている16本の歯を対象にした治療で2万円から3万円程度です。

あごは上下があるので金額は2倍になる他、薬剤の効果が強くなるほど高額化します。また、ホワイトニングに伴うクリーニング治療やアフターケアも別に費用が発生することを忘れてはいけません。手厚い治療になるほど金額が嵩むので、ホワイトニングを検討する際は用意できる金額に気を配る必要があります。

クレジット払いを受け付けている歯科医院を選ぶなど、支払いの負担を軽減する工夫も不可欠と言えるでしょう。

正しい口内ケアと効果的なホワイトニングで歯を白く輝かせることが大切

白く輝くきれいな歯は清潔感があり、爽やかな雰囲気を印象付けます。しかし、口内ケアをおろそかにすると歯磨きでは除去できない頑固な汚れがこびり付いてしまうので注意しなければいけません。汚れを漂白するホワイトニング治療が効果的ですが、成長期の子供には刺激が強いのも事実です。

刺激が少ない市販の薬剤でセルフホワイトニングを根気強く続けるのが子供に適した方法と言えます。

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